おもてなしの経営学

「エンジニアとしての生き方」を最近出版なさった中島さんの前作.ブログ「Life is beautiful」や「エンジニア〜」を読んで以来すっかりファンなので読んでみた.本作はユーザエクスペリエンスの日本語に相当する”おもてなし”を軸に,

  • アップルが何故成功しソニーが携帯音楽プレーヤで負けたのか,
  • グーグルという会社がどういった会社で何を考えているのか,
  • アメリカにあり日本に足りないベンチャービジネス

といったことについて,ブログや月刊アスキーの記事をまとめたほか,対談形式で言及している.

気になった点:

  • ソニーが負けた理由としてハードウェアエンジニアにソフトの重要性が認識されなかったことをあげている.これはソニーに限ったことではなく,高度経済成長期に大きくなった多くのメーカに共通すること.
  • グーグルは検索以外に儲かっているビジネスは無く,大学の研究機関のようにエンジニアが好きなことをやっている.グーグルは検索サイトによる広告ビジネスのみでは成長が止まるタイミングがくることを認識しているため,ベンチャー魂による新たなイノベーションを模索している.打たなきゃ当たらないという発想で自由にやらせる資金力があるというのは,やはり強い.

その他;

  • ユーザエクスペリエンスというのは結局顧客中心のものの考え方だから,カスタマーサティスファクションといってもいいような気がするけど,何か違うのだろうか.

おもてなしの経営学 アップルがソニーを超えた理由 (アスキー新書)

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